年末恒例の煩悶

今年も早川書房の演劇専門誌『悲劇喜劇』から、「2009年演劇界の収穫」というのを掲載したいので回答してください、というのが送られてきた。(要するに、今年よかった舞台や戯曲を書くものだ。)
これ、いつも悩むのだけど、わたしの場合、仕事として毎日のように芝居を観ている演劇評論家の方とは違って、絶対量をそれほどたくさん観ていないので「今年はこれが一番」などとジャッジする資格はないのでは…? でもつい数日前に神曲なんか観てしまったもので、「いいものはいいんだから、分母の数とは関係なく、良かった!と発言すべきだ」と思ったり…。しかし、それは、ふだん近所のレストランにしか行ってない人がミシュランの採点に関わってしまうようなものでは…? でも、やっぱり、偉い大先生方とご一緒に声をかけていただいているのに、私のような立場で「回答パス」などという太い態度はとれないし…。
と無限に悩む! 自問自答のループ…。困った。
でもやっぱり「いいものはいい」っていうことにしてしまおう! 勢いで、決定だ。(編集美女Iさん、こんなことを書いてごめんなさい。)(文=目黒条)