中国の不思議な役人

パルコ劇場にて『中国の不思議な役人』を拝見。寺山修司作品を白井晃さんが演出、出演はなんと平幹二朗さん!はじめ豪華キャスト、視覚的にも豪華絢爛なプロダクション。演出もムーブメントも素晴らしく…そして嬉しいことに装置は、あの小竹信節さん(〜拙訳『サーカスホテルへようこそ!』の絵は小竹さんが描いてくださったのですよ。自慢〜)。ストーリーは『上海異人娼館』と『エレンディラ』が渾然一体となったような感じ。映画『上海…』が公開されたときまだ高校二年(一年だったかも?)ぐらいだったわたしは、十八禁のその映画をドキドキしながら映画館に観にいった――そんなことを懐かしく思い出したり。…でもこの作品は決してレトロな方向にばかり流れず、ちゃんとコンテンポラリーな意義のあるものになっていて、とても面白かったです。(文=目黒条