素晴らしい日

拙著のご書評をいただきました。ありがとうございました。→http://d.hatena.ne.jp/cataly/20090118 ネット上で他にも出ているのかもしれませんが、今回私はぜんぜん調査追求しておらず、たまたま人から「すごいレビュー出てるよ!」と教えていただいて(ほんと、著者本人よりずっと頭よさそうな評者の方です)ご紹介するもので、もし他にも評書いてくださった方がいたら、ごめんなさい。
今晩は、というか明けて明日早朝は、オバマ就任式の中継を見なくちゃ、と朝からそわそわしている。わたしは水曜は観劇の予定なのに、寝不足が危ない気もするが、いや、翌日がどうであれ、こんな一生に一度のニュースはリアルタイムで中継を見るに決まってる。就任演説がまだ始まってもいないのに、スピーチのことを想像しただけで感動して泣きそうになってしまうぐらいだ。…って「親米か!」と自分で突っ込みたくなるし、またガザのことを考えるとお祭り気分もだいぶ冷めるというものだが。
中学生ぐらいのとき「ものぐさ」シリーズで岸田Sとかが「日本は第二次大戦でアメリカにレイプされた」と書いているのを読んで以来、そうか、日本はレイプ犯とそのまま結婚して生きているのか、と思って成長してきて、しかしまあデモクラシーをあげるよ、というのだけでもありがたかったのだな、というのは認めつつ……とアメリカへの思いはいろいろ複雑だった。でも、文化という側面でいうと、実は「大好きなアメリカ」というのが自分の中にドカンとあるのも事実で、だからwブッシュ政権の時期は本当に悲しかった。しかし今! ついにこんな素晴らしい瞬間を目撃できるとは! そういうわけで、人生で初めて、わたしはこんなにも浮かれている。ニュースとかで「当選演説は詩的言説でもよかったけど、これから散文的に現実に立ち向かっていかなければならない」とか厳しいこと言われていて、新大統領もこれからいろいろ大変なんだろうけど、まずは公民権運動以来の夢が現実のものになったことを、有色人種の一人としてことほぎたい。(文=目黒条