ノート型

 日頃じっと英語を読み続けている時間が長いせいか、いざ日会話をしようとすると「瞬間的に日本語が浮かばない!」という単語がどうしても出てきてしまう。ふだん仕事や私生活においてわたしが話す相手は、たいていのことは理解してくれる人たちなので、ルー○柴さんの「藪からスティック」みたいに部分的に英語のまま言いっぱなしても分かってくれるさ大丈夫、という甘えがありますが、引越しで一般社会?の人と接する時は、それでは済まされません。引越し屋さんに「運ぶパソコンはどういうタイプですか?」と訊かれて、ラップトップだよと思ったんだけど、ラップトップを日本語でなんていうのか瞬間的に真っ白になってしまい、「…えっと…大きくない方の…薄い方のやつです…」と言ったら、「ノート型ですね。」と憐れむような声で言われた。この人は老人なのか?と思ったんでしょうね。これに類することが三回ぐらいあったので、さすがに情けなくなり、電話とかする前にボキャビルをして紙にいろいろ書いてから電話するようになりました。(文=目黒条