聖火の中断

 聖火リレーが妨害で危険な状態になると、取り囲んだ中国の青い制服の人がパッてあっけなく火を消してしまう――あのいきなりの中断が、私にはスティーブ・ライヒっぽい感じというか、ウィリアム・フォーサイスっぽい感じというか、オリンピックの権威をものともしない意表をついたコンテンポラリー表現に見えて、面白く感じられる。言いたいこと、わかります?(実際には、ただプラクティカルな意味しかないのでしょうけれど。)
 これはあくまで、あの光景を自分のフィールドに持ち込み自分勝手なカメラで切り取ったような視点であって、政治的見解ではありません。これとは別途、わたしにだってポリティカルな意見はある(もちろんFT派)けれど、評論家でもない私はどうせどこかで読んだようなことしか書けないし、これは政治的なブログではないし…なのでそれは避け、あえてこういう変なことだけをメモしときます。(文=目黒条