電気店にて/明日発売の…

電気屋さんに行ったら、わたしが用があるその〜〜館のちょうど前に救急車が止まっていて、今まさに乗ったらしい急患を運んで去っていきました。店に入っていくと、案の定、お客があまりいなくて、変な雰囲気。店員さんたちも、非日常的な何かに動揺した表情をしています。ここの売り場で誰かが倒れたんだろうと推測しながらも(そりゃあ人も倒れるだろう、この暑さでは…)、わたしが店員さんの一人に、欲しいものの事で質問しようと声をかけると――その人はたちまちプロ根性を取り戻し、何事もなかったかのような笑顔を作って「はい、いらっしゃいませ?」と言いました。その一瞬の、作り笑顔への戻り方が、とっても偉かった。というか面白かった…。演劇を勉強している俳優志望の学生さんとかに「店で人が倒れる事件があってパニックになった直後に、お客さんに話しかけられ、気を取り直して何事もなかったかのように対応する電気店の店員」というのを演技のお題で出してあげたいような感じ…だと思いました。
ところで、わたしの記憶に間違いがなければ、明日発売(7/24発売)の「クロワッサン」の、「最近、感動した映画見ましたか」というページに拙文が掲載されます。(『セラフィーヌの庭』のことを書いています。)是非ご一瞥くださいませ。(文=目黒条