驚き

とても著名な方からメールをいただく。拙著を全部読んでくださっているとの内容に狂喜すると同時に、こちらが恐れ入ってしまうほど丁寧な文体だったのに感銘を受ける。「実るほどに頭を垂れる稲穂かな」というのは本当だなあ、としみじみ。
木星魚座入りするやいなや(…などと突然書くと、占星術をご存知ない方は目を白黒、でしょうが、)依頼がどっと増え、とてもとても驚いている目黒。そしてもっと驚いたのは、自らのオフライン日記をのぞいたら、今月十五日の夢が「某カンパニーの公演中の舞台袖に、勝手にずんずん入っていく」とある。はい、そのカンパニーがらみの執筆依頼が来ました――予知夢だ! その続きがもっと凄い。「試験管だか、血液検査の検査キットだかが積んである。そこにわたしがキャベツを差し出し、物々交換でキットを一個貰う」と書いてあった!十五日の時点では、自分がアレルギー検査されるはめになるとはまったく知らないし、まして「キャベツアレルギー」なんてものは、この世にあることも知りません、という状態なのに。
ここまで予知能力が発達してくると、なにか訓練のようなことをして職業として使えないかなあと真剣に考えてしまうけど、そんな修行をして占い師とかをめざす間もなく物書き仕事が成立してしまっているので、これでいいとしましょう。(文=目黒条