アルレッキーノ

今日から三日間、世田谷パブリックシアターで上演されるミラノ・ピッコロ座の「アルレッキーノ――二人の主人を一度にもつと」の、公演パンフレット掲載のボシシオ教授のエッセイを、わたしが和訳させていただいてます。(演劇というジャンルにおいて、暴力表現、エロ表現、マニアック表現等、なにを出してきても全然動揺せずにどんどん訳してしまうのが売り物の人なんだと思われているわたしですが、知的な論考の翻訳も目黒条の営業品目のひとつだったんだ、というのをこれにて思い出していただければ幸いです。)
このコンメディア・デッラルテ作品ですが、伝統的なジャンルをただ脈々と受け継いで…とかいうのとは全然違う、故ストレーレルという前衛芸術の王様みたいな演出家が一流の芸術レベルにまで押し上げた名作中の名作です。フェルッチョ・ソレーリさんという名高いコンメディア・デッラルテ名優超ご本人様が出演(3日・5日)というのも(この方、たしか昔セゾン劇場というところでも招聘した方で、懐かしい!)すごいことだと思います。伝説目撃のまたとないチャンスですので、ご興味おありでご都合の合う方は、是非世田谷パブリックシアターに駆けつけてください。(文=目黒条