ピューマになった

夢の中で、ピューマになって四本足で疾走していた。
二本足で走る時は「速く走ろう」と意識しないと速く走れないものだが、四本足だと、まったく意識しなくても自然に全力疾走ができるのだった。
ゆうべのこの夢そのままに、わたしは昨日あたりから完全に全力疾走モードに戻っている。実は年頭は、立て続けに作品を生み出した直後だったため「産後」のような状態で疲れていて、でもそれを認めると無駄に休息しそうだったので、あえて気づかないふりをして本を読んだり細かい仕事をこなしたりしていた。そして今、他人の作品摂取などでチャージし、「もはや産後ではない」という状態に100%戻ることができたわけだ。
ピューマのあの本能的な走りを、今後ずっと忘れないようにしよう。(文=目黒条