スパイラル的上昇

青髭に関しては、パメラ・コールマン・スミスの描いた素晴らしい青髭本の挿絵という貴重なものを、ネット上で公開しておられる方がいて、ありがたく拝見しました。なんともジェネラスな収集家というか専門家の方がおられるのですね。凄い凄い。
話は飛躍しますが、夏なのでついに筋トレに手を出してしまいました。ある程度以上に年を取ると、太ってても痩せててもどっちにしろ醜いとみなされ、見苦しくない程度の体型を保つためには筋肉質になるしかないのだ、ということにはたと気づいたので。もともと、日々のノルマとかが大好きな体質ゆえ、やり始めると止まらない。しかし、もう既に仕事でヘロヘロに疲れている段階で、いろんな種類の腹筋を400回以上やるのとかって、私のような者にはややオーバートレーニング気味かもしれないです。それも、効果に関して短気なので、本来休みを挟まなきゃいけないはずのところを、毎日やっている。素人の浅はかさ? プロのトレーナーとかに叱られそうですが、いいんだよ別に死ななければ。
それで思ったのが、筋トレって語学にそっくり!ということ。知らない単語や熟語は単語帳にメモって持ち歩く、ということをいまだに愛してやまない私(laparoscopeだのという普段つかわない言葉は、書いておかないとなかなか覚えない)ですが、忘れた頃にまた復習すると記憶が定着する、というのと、筋肉が疲労から回復しながら強くなっていく、というのが、感じとしてすごく似ている。どっちにしても、スパイラル状に上に上がっていく!という感覚は、非常にハイになれるものです。
別に単語帳にペンで書かなくても、辞書ソフトから自分の単語帳を作ればいいじゃないか、という声が聞こえてきそうですし、いやそういう機能もさんざん知っていますが、やはり手書きでゴリゴリ書くのが記憶する上で最も効果が上がるようです。コピペでは駄目みたい。これは体験的に実感しているので、何かのご参考になれば。(文=目黒条