プライベートの幸せとは?

先日、某所でインタビューをしていただいたのですが、そのとき「目黒さんの趣味はなんですか?」「オフの過ごし方は?」みたいな質問を受けて、答えに詰まって呆然としてしまいました。趣味は読んだり書いたりすること…? 映画を見たり芝居を見たり…? いやいや、それでは仕事とほとんどイコールだし…。「趣味」とわざわざ言うようなものは何もないな…。それだし「オフ」ってなんだろう? いつなんだろう?「起きている時」と「寝ている時」しか自分の中に区別がないし…。ということでうまく答えられなかったのですが、普通に生きてなくて本当にすいません、という感じでした。
さらに考えるなら…おりしも年末年始が近づき、カップルだの家族だののイベントに焦点が当たる季節です。ですがわたしに関しては、「彼氏いない芸」が永遠の持ち芸になってしまいつつある今日このごろ、「プライベートがとっても幸せ!」とか思える時間はまったくないみたいです。しかし、神はそれと引き換えに、わたしに仕事のチャンスや素晴らしいお仕事的出会いをくださりたもうているのではないか――そういうことに思い至りました。
さらにさらに考えてみたら、「人生の中で、プライベートライフが幸せだった時って一回もないぞ!」という恐ろしい事実にも気づいてしまいました!(本当にそうなんです。)でも、おかげで、それと引き換えにいろいろ職業的な幸運を得ることができているのでしょう。そう考えたら、「死ぬまで幸せなクリスマスなんか過ごしたりするもんか!」的な決意を固めたくなりました。(自棄?)昔、『Saving All My Love』という歌があったけど、これからの人生は『Saving All My Savings』かも、と思うとそれなりに愉快になります。(文=目黒条