わたしは血

 ヤン・ファーブル『わたしは血』さいたま芸術劇場にて。やっぱり無理矢理行って本当によかった、死ぬほど大好きだった、観なかったら大損だった。隅から隅まで共感のし通し。人間の「血」が主体となって語ってるって凄い! ダンサーたちの肉体ももしかしたらそれに奉仕してるに過ぎないのかもしれないっていうところが新機軸! エロスも野蛮も獣性も星座も超えて「血」である人間の本質にざっくり切り込んだ、この大ナタふるい的傑作に激しく震撼! ボリス・ヴィアンの「血が流れなければならない」faut que ca saigneという歌が流れたあたりから、もう祝祭的ですらある、この血の祭典の虜!ああ、本当に、この作品の魅力は短い文章では語りつくせないのですが、実に刺激的でありました。ヤン・ファーブルに続き、ヤン・ロワースの来日公演も予定されてて(ヤン系の方々?)、さいたまはすっかり「日本のBAM」化してます。目が離せません!!
 (→翌日の日記に、もう少し詳しい感想文を載せました。ご参照ください。)(文=目黒条