ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?

 楽にすべりこみで見てきましたシス・カンパニー公演『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』(作=オールビー/訳=徐賀世子/演出=ケラリーノ・サンドロヴィッチ)。演出家Nさんに強力にすすめられて(←非常に特定しやすい? いや、野田さんでも蜷川さんでもないですけど)すごく観たくなって駆けつけたんだけど、見て本当によかった! 大竹しのぶ段田安則稲垣吾郎ともさかりえ、という、強烈に魅力的なキャストが、廻る盆を円形舞台のように見立てた、非常に近いところから観客に囲まれてる逃げ場なしのエリアで熱演! 俳優さんたちにも、演出にも、とにかく絶賛したいことは山のようにあり、とてもここには書ききれないほどだ。個人的に驚いたのは、オールビーのこの戯曲、もちろん読んでるしよく知ってるし、舞台では見たことなかったけど映画は見てたはずなんだけど、若い時と自分の受けとめ方が全然違っていたこと。今となっては、若い時にはわからなかった細部までがすごくよく理解できて、恐ろしいほどだ。(文=目黒条