パスタサラダのレシピ

 夏が近づくとよく食すのが、マカロニの入った野菜サラダ。それはなぜかというと、毎度おなじみ水着の季節に備えた俄かダイエットを始めなければならないからです。近年のローライズの流行により、ウエストを締めつけない衣生活を慢性的にしてて、そのせいかハッと気づけば胴体がのんべんだらりとしたノーくびれ胴になっている、ということがしばしばだ。こんなことなら常日頃、コルセットで固めたような前近代的衣生活をしていた方が合理的なのかもしれない。ついでに貞操帯も付けたりとか(←全然関係ない)…
 話を元に戻してサラダなのだが、標題に「レシピ」とか書いてしまったけど、作り方というほどのものは何もない。サイコロ状に切ったニンジンと、ササミ、短めのマカロニを茹で、サイコロ状に切った胡瓜、ルコラなどと一緒に、塩、胡椒、バルサミコとレモン、少しのオイルであえるだけ。マカロニちょっぴりで野菜たっぷりにしても、すごく充実感があって、おすすめ。
 今回はルコラの風味に似た胡麻油を使い、酢はバルサミコだけじゃなくてフレッシュレモンも絞ったところ、とてもよかった。ダイエットなのでほぐしササミを用いたけれど、気にしない場合はツナでもいいし、また茹でポテトを入れてもいい。他にどんなものを入れても自由で、たとえばトマト、セロリ、オリーブ、ゆで卵、アンチョビなどを入れればサラダ・ニソワーズ風になる。あと、わたしは胡椒は胡椒ひきではなくクロック(タイで買った叩き鉢のようなもの)で叩くことにしている。こっちの方が挽くよりワイルドで香りがよく、サラダにはぴったり。この前、井上荒野さんの小説を読んでいたら、「粒胡椒をひかずにわざわざ金槌で叩いて潰す」という場面があり、ああ、私と同じことを考えている人っているのね、と思った。(文=目黒条